<ハリポタ最新刊>発売前に「流出」ネット書店が少数冊配達

 インターネット書店大手のアマゾンジャパン(本社・東京都)が、世界的なベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズの英語版最新刊を、16日の世界同時発売を前に、日本の一部購入予約客に誤って配達していたことが分かった。同社は本の回収作業を行っているが、15日までに回収されないケースもあるといい、世界中のファンが待ち焦がれる人気小説が、一足早く日本国内で「流出」する事態となった。
 シリーズ6作目となる最新刊「Harry Potter and the Half―Blood Prince」は英国時間16日午前0時1分(日本時間同8時1分)から発売される。発売開始に合わせ、当日は各国でイベントなども行われる予定。
 アマゾンによると、誤って配達されたのは「地域、冊数は言えないが、少数冊」程度という。取次店を通して入荷し、発売日当日に客に届ける予定で配送業者に渡った一部が、誤って数日前に届けられたらしい。14日午前に本が届いたという近畿地方の女性は「発売日前に手元に届くとは思っていなかったのでびっくり。皆より早く読めてうれしい」と語った。
 アマゾンは、「お客様に迷惑をかけて申し訳ない」と平謝り。英国の出版元に連絡を取るとともに、回収した本は、16日に改めて配達し直す。
 最新刊をめぐっては、発売前から世界のファンが過熱。英国では倉庫に保管中の新刊が盗まれる騒ぎがあったほか、カナダの一部書店でも先週、少部数が発売されているのが分かり、地元裁判所が購入者にあらすじの公開禁止を命令したという。日本語版の発売日は未定。